『ラピュタ』で思い出すことといえば……。

 
 先週8月3日の金曜日に放映された『天空の城ラピュタ』を自宅で視た。放送中に。リアルタイムで。
 
 前回の放映時には映画の進行とタイミングを合わせて「バルス!」と一斉につぶやく人たちがあまりに多すぎたためにツイッターのサーバーがダウンしたとかで、今回は「自粛のお願い」が出ているとか、いやいや「サーバーを増強したので存分にどうぞ」と強気の構えでいるのだとか、事前にいろいろと面白がりたくなるようなウワサが出回っていたことは妻も娘も知っていたようで、オープニングからキッチリと。
 
バルスのとこだけでいいんじゃないの?」と言ってみたが妻と娘には聞こえていなかったようだ。
 
 もう、何度も視ていて、録画もしていて、それこそ今や高校3年生になった娘が幼稚園に入る前からビデオで視ていた作品を、なぜいま、CMでこま切れにされるテレビ放映をリアルタイムで視る必要があるのかわからないが、チャンネル選択権を与えられていない私に、もし、いま、好きなもの見せてくれるというならば、
 
「どうせ『ラピュタ』視るならDVDで視ようよ」と提案するかもしれない。却下されるにちがいないが。
 
 
 
 映画『ラピュタ』を視ると、初めて娘を「としまえん」のプールに連れていった日のことを思い出す。
 
 幼稚園に入る前の年だから、娘は2歳。その日はあまり天気がよくなくて、「流れるプール」は水が冷たくて遠慮したくなるくらいだったと思う。
 
 それでも娘にはプールが楽しいらしく浮き輪をつけてニコニコしていた。娘の両手を引いて私が後ろ向きに進んでいると、自分で泳いでいるかのように足をバタバタさせたりしていた。と、
 
 
 
「しーた!」娘が叫び声をあげた。
 
「????」無言の私。
 
「しーた!」じたばたと手足を動かしている娘。
 
 
 
「お父さんは『ぱずー』って言って」と娘。
 
「ぱずー?」なんのこっちゃ?な私。
 
「○○(←娘の名前)が『しーた』って言ったら、お父さんは『ぱずー』って言って」
 
 
 
 さっぱりワケがわからない。
 
 
 
「お空をとんでるの」
 
「はあ?」
 
「おててをつないでお空をとんでるの」
 
「だれが?」
 
「しーたとね、ぱずーがね、お空をとぶの」
 
 
 
 もしかして、『ラピュタ』のこと?と思ったら、どうもそうらしい。
 
 
 
「○○(←娘の名前)ちゃんと、お父さんは、どっちがシータで、どっちがパズーなの?」
 
「○○(←娘の名前)がシータで、お父さんがパズー」
 
「ふーん、だったらさ、○○(←娘の名前)が自分で『シータ!』って呼ぶのは変じゃない?」
 
「……」
 
「どうしたの?」
 
バルス!」←ウソです(笑)
 
 
 
 さて、翌土曜日の朝は、いつも練習に行っている公園にサックス持っていって、
 
「あのちーへいーせーんー♪」ってのを記憶をたどりつつ即興で吹いてきた。まあ、だいたい合ってるだろうと思いつつ。
 
「ちきゅーはまーわーるー♪」と、1周回ってもどってきたとこです。