食い気と色気と満ち足りて?

 
 関東地方も先週末には梅雨が明け、夏が来た。
 
 いきなり暑い。練馬では非公式ながら10日の日曜日に最高気温41℃を記録したらしい。なんかもう、ぐったりしている。トシとったもんだな……。
 
 
 
 トシとったよな。49だもんな。来年は50だよ。
 てゆーか、織田信長が死んだのは49だったよな。
 人間50年ってやつだよな。
 
 まあ、50で死んじゃうなんてことはないにしても(←そりゃどうなるかわからんが)、10年後か、20年後か、30年後かそこらでたぶん死ぬんだろうね。
 
 その、いまわの際で、どんなことを言い残すんだろうか?
 どんなことを言い残したらいいか、今から考えておこう。
 
 
 
「もういちど、セックスしたい」←これだな
 
 
 
 で、それを聞いた人がみな、
「こぉの、くそジジイ……」と苦笑する。
 
 
 
 しかし、女性たちからは、
「ヤッとけばよかった……」と言われたい。
 
 
 
 しょせん、人の欲といえば、色気と食い気。そのうち色気を満たしたい。なんて色っぽいことを考えていたら腹が減ってきた。そこへ、大崎「和八」のマスターから、
 
「地酒各種、本日入荷しました」
「自家製ロースハムできました」
「軍鶏モモ肉生ハムできました」
白レバーの酒蒸しできました」
 
というメールが届いた。しかも、
 
「数に限りあり、早い者勝ち!」
 
とある。これを見逃すテはない。さっそく、ツイッターで呼びかけてみた。
 
 
 
「自家製ロースハム(早い者勝ち)できたよ!」と、大崎「和八」店主から報せが来たので今夜さっそく食いに行く→ http://r.tabelog.com/tokyo/A1317/A131712/13030140/ 地酒もいくつか入荷したらしい。軍鶏生ハムも楽しみだ。
 
 
 
 すると、ハンドルネーム「旗゚(ぱた)」くんと、自称ワカゾーの「11(いれ○ん)」くんの2人から「行くよー」のレスポンスがあったので、3人で大崎「和八」におジャマした。3人並ぶと年齢構成がわかりにくいらしい。
 
 まずは、「自家製ハムの4点盛り」からいただく。構成は、ハンガリーのマンガリッツァ豚、鹿児島黒豚、岩手の岩小豚のロースハム3種プラス、軍鶏モモ肉生ハムの取り合わせ。
 
 

 
 
「豚3種のうち、どれが一番好み?」と、マスターから聞かれときの3人の答え、
 
「オレはマンガリッツァっす」(11)
「鹿児島の黒豚が好きな味だ」(私)
「ワタクシは軍鶏が一番です」(旗゚)
 
「それ、選択肢にねーから!」(マスター+11+私)
 
 
 
 酒は料理に合うものをマスターに見立ててもらう。それぞれにちょっとずつ違うのを出してもらって飲み比べる。スッキリしたのにサッパリしたのにクッキリしたのにいろいろだ。
 
 クッキリと濃い甘口の酒が好きな11くん、サラリと軽い飲みクチの酒が好みな私、キリリと辛口な酒を美味しいという旗゚くん。
 
 
 
 つづいて「白レバーの酒蒸し」をいただく。トロリとコクのある味わい。これは美味い。これは旗゚くんがヒジョーに気に入ったようだ。
 
 ついで「馬刺し」にいく。これも美味い。
 
 このへんで旗゚くんが、「白レバーの酒蒸し」をもう1つ頼んだ。彼はこれがよほど気に入ったのだろう。
 
 ハツと砂肝と白レバーの「鶏刺身3点盛り」も味わう。
 
 

 
 
 どれも美味い。11くんと私が、
 
「軍鶏の生ハムが美味かったよなー」と言っていたらマスターが、
 
「軍鶏の炙り刺しもあるよ」と薦めてくれるのでそれもいただく。
 
 
 
 ここで、旗゚くんが、
 
「すみません、白レバーの酒蒸しをもうひとつ頼んでもよろしいでしょうか?」と言い出した。
 
白レバーの酒蒸し、ずいぶん気に入ったみたいだね」と私。
 
「はい、もう、ほんと美味しくて、また食べたいです」と旗゚くん。
 
「3つめだもんな。でも、同じものを頼むのは2回までにしとこうぜ」
 
「と、おっしゃいますと?」
 
「これは人気のメニューで数に限りがある。これを楽しみに来るほかのお客さんのためにも独り占めするようなことはしない方がいい」
 
「なるほど、これは美味しいですから人気のメニューであるのも頷けますね」
 
「だから、この次に来たときのためにとっとけよ、な?」
 
「ごもっともでございます」
 
「わかればいいさ、で、何を頼むんだ?」
 
「はい、白レバーの酒蒸しをもうひとつ」
 
「てめえは、ひとの話を聞いてたのか?」(11+私)
 
 
 
 ここで、マスターが助け舟を出してくれた。
 
白レバーだったら、テリーヌもあるから食べてみてよ」
 
 これが激ウマ。なにこれ?ヤバイっすこの味。
 ええええ?こんなの今まで食べたことないよ。
 
 な? 美味いものは他にもまだまだたくさんあるんだから、いろいろ食べて、いろいろ味わうってのもイイもんじゃねーか、な?
 
 それが楽しくて、みんな毎日こうして暮らしているんだよ。