映画『アジョシ』を観てきたぜ!

 
 無口で何を考えているのかわからない引きこもり一歩手前(唯一、友だちと呼べそうなのは、隣に住んでる少女ひとりだけ)の冴えない質屋店主(でもルックスはイケてる)が、ある日突然、隣家の母子の拉致事件(地元を支配している麻薬組織と、新興勢力である臓器密売組織との対立に関係あるらしい)に巻き込まれる。
 
「母子を助けたかったら、母親が預けたバッグを持って来い」
 
 ただの隣人にすぎないはずなのに母子を助けようと思った質屋店主は、拉致犯人に言われたとおり、母親から預かったバッグ(麻薬入り)を持って指示された場所へノコノコ出かけていくと、なんと、失踪した母親は無残な死体になってるし、タイミングよくその場に張り込んでた刑事たちによって犯人にされちゃってるし……。
 
 要するにハメられちゃってたってことだよね。
 
 そこらへんから、目が覚めたというか眠っていた本性を現した質屋店主が少女を救出するために、たったひとりで組織に闘いを挑むという映画です。容赦なく血しぶきが飛び散ります。
 
 

 
 
映画『アジョシ』
公式サイト: http://ajussi2011.jp/pc/
 
 

 
 
予告編: http://www.youtube.com/watch?v=_NtCtxG0eag

 
 
 
 ウォンビンすげえっ!……この一言に尽きる。
 
 黒服着込んで暗闇に黙って突っ立ってるだけなのに、見えないオーラを放射しまくりで、圧倒的な存在感を強烈にアピールしていた。神がかっているというか、何かが乗り移っているかのよう。
 
 

 
 
 無表情に、襲い掛かってきた敵をサクッと刺して見向きもしない。敵が次から次に襲ってきても、まるで飛んできたハエでも払うかのように片付けていく。

「…………」←終始無言

 その強さは、たったひとりで敵軍1個師団を壊滅させるゴルゴ13に匹敵……いや、それをも凌ぐかもしれない、とか思った。
 
 

 
 
 基本、あんまり喋らないというか、ほとんど無口。しかし、強い意志の力を全身から放射するオーラに載せてビンビン伝えてくるウォンビンの底力を見せ付けられた感じ。
 
 
 
 脇役陣もなかなかイイ線いってました。
 
 
 

 ↑ 
タナヨン・ウォンタナクン: イチバンのライバルというか最大の敵。組織が雇った殺し屋。何のためらいもなくスイッチをオン・オフするように人を殺せる男。ウォンビンとの死闘が見せ場です。
 
 
 

 ↑
キム・ソンオ: 闇社会の新興勢力である臓器売買グループのボスの弟。血の気の抜けたような顔で嬉しそうに人を傷めつける残虐な男である。見た目の昆虫っぽさが気色悪さを増幅。
 
 
 
 それ、見せてもいいんだ……っていう表現(暴力シーンとか、死体とか)がアチコチにあるけれど、まあ、人間のホンネというかドス黒い闇の部分をも見せてくれたという感じ。後味は決して悪くはないです。
 
 観といて損はしないと思います。うん。
 
 
(観た日: 2011.09.24)