クールビズ仕様の半袖ワイシャツは仕立てがスリム

 
 今日で10月も終わり、明日からは11月になる。
 
 わが社では、当初9月末までとしていた今年の夏のクールビズ期間を1ヶ月間延長の10月末までとしていたから、ノーネクタイ、かつ、シャツの第1ボタンを外していられるクールビズスタイルも今日までだ。
 
 先週までの私は、第1ボタンを外したクールビズ仕様の半袖ワイシャツの上にジャケットを羽織ったスーツスタイルで通勤していた。
 
 こんな時期まで半袖ワイシャツを着てたって?と思う人がいるかと思うが大丈夫。朝夕は気温も下ってずいぶん涼しくなったとはいえ、電車の中はそれなりに暖かかったから、駅と会社、駅と自宅との間の徒歩の時間さえ凌げるならば、半袖ワイシャツでも充分だったのだ。
 
 オフィス内は、28℃に設定されている空調のおかげで快適だったし。
 
 なのに、そんなお気楽ファッションとも今日でサヨナラだ。明日からはネクタイを締めて、シャツのボタンを上までキッチリ留めなくてはならない。
 
 というわけで、今日はまだ半袖ワイシャツでもよかったんだけど、長袖ワイシャツを出して着てきた。ネクタイ締めず、第1ボタン留めずの胸元だけクールビズな感じといったら想像しやすいんじゃないかな。
 
 オフィスの男性陣も、ほとんどが長袖ワイシャツ着用である。ネクタイ締めず、第1ボタン留めずなのはみんなもいっしょ。そこらへんの足並みが揃うのは、横並びがお好きなニッポンのサラリーマンならではというところ。
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もちろん、私も含めてのことなので誤解なきよう。
 
 
 
 さて、オフィスを見回したところ、気になることがあった。それは、タバコ部屋にたむろしているオッサンたちの立ち姿である。自分はタバコを吸わないから、普段であれば滅多なことではタバコ部屋には近づかないのだが、今日は部屋の常連メンバーのひとりに用があって覗きにいかざるを得なかったのである。
 
 タバコ部屋にいたメンバーはみな、第1ボタンを開けた長袖ワイシャツでノーネクタイといういでたちで、天井にある煙フィルターに向かって煙を吹きかけていた。それはいつもと変わらぬ風景のはずだった。でも、なんかちょっと見た目に締まらない印象が……。率直に言って、腹が出て見えるのだ!
 
 
 
 なんで?
 
 
 
 着ているワイシャツの袖が長くなっただけじゃん? 首の第1ボタンを留めてないのも同じだよ? クールビズ仕様の半袖ワイシャツのときはむき出しだった腕が隠れちゃって、逞しさが半減しちゃった?って、オレ、ちっとも逞しくなんかないし……。
 
 それにしても、袖が長くなっただけなのに体形がユルんで見えるなんて、不思議なことがあるもんだよね。となると、その疑問を解いてみたくなるじゃありませんか。で、私なりにひとつの仮説を立ててみた。
 
 
 
クールビズ仕様の半袖ワイシャツは仕立てがスリム」
 
 
 
 どういうことかというと、ふだんレギュラーで着られる長袖ワイシャツというものは、ゆったりめに仕立てられているか、または、ゆったりめのものが選ばれているにちがいない、ということ。
 
 なぜなら、ネクタイを締め、第1ボタンまでキッチリと留めて着てみればわかる。これは、ハッキリ言って、えらく窮屈。首が絞まっちゃうんだよ。だから、締め具合は少し緩めにしておきたいところ。ネクタイってのは、そのくらいに窮屈なものなんですよ。
 
 それが証拠に、仕事を終えてホッとひと息つきたいときに、男は無意識のうちにネクタイを緩め、第1ボタンを外しているはずなんだよね。外回りから帰ってきた営業マンや、長引いた会議を終えた課長さんたちが自席に戻ってまず最初にすることが、それ(←どれ?)なんじゃないのかな?
 
 なので、ネクタイを締めて第1ボタンを留めておくことを前提に仕立てられている長袖ワイシャツは、第1ボタンを留めていてもある程度の、仕立てがゆったりしているはずなんだ。少しでも窮屈さを緩和するために。
 
 
 
 対して、最初からネクタイを締めないし、第1ボタンを留めないことを前提に仕立てられているクールビズ仕様の半袖ワイシャツは、首周りにゆとりをもたせる必要が最初からない。じっさいに第1ボタンを試しに留めてみたことがないので、あくまで私の想像に過ぎないことではあるけれど、第1ボタンを締めたら首周りが絞まって苦しいような気がするんだよ。
 
 というわけでみなさん、今夜にでも、ご自分の半袖ワイシャツを着て、試しに第1ボタンを留めてみてください。
 
 首が絞まって「ぐえっ」ってなったら、私の仮説が正しかったことが証明されたということです。
 
 
 
 ぐえっ……。