寄せて、上げる、年のはじめです

 
 去年の12月に入ってからずっとこっち、何が何だかわからないような状態でバタバタさせられていたかと思ったら、4日だけ休みをもらって明日からフル稼働なんだぜ、ベイベー。
 
 というのも、去年の11月に、ウチの会社がTOB(株式公開買い付け)されて、グローバル企業である某メーカーさん(○○社とします)の、子会社(卸売販売を担当する「○○販売」とします)のそのまた子会社(孫会社)になることが決定したことが、そもそもの発端。
 
 12月のアタマに、我々の親会社にあたる卸売販売会社の連結決算担当のスタッフの皆さんがいらして、「これが我が○○販売の決算スケジュールです」と渡されたカレンダーを見てビックリしたんだな。
 
 決算期末明けた3営業日めの午前中には、すべての決算会計処理を終えた結果の貸借対照表損益計算書を提出することになっている。
 
 ってことは、2営業日めのうちには全部の処理が終わってなくちゃなんないじゃん? その結果をもって、3日目の午前中には決裁をまわしておかなくっちゃならない。だって、管理本部長の承認を得てなくっちゃ、親会社へ提出できないもんね。
 
 2営業日めのうちに全部の処理が終わっているためには、1営業日のうちに、売上げ仕入れ、経費など、すべての財務状況を確定、計上していないとならない。となると、遅くとも1営業日の午前中には売上げも仕入れも締め切っておかないと締め切れないよね。
 
 
 
 これは、わが社にとって、革命的!
 
 
 
 なぜなら、今までのわが社の決算といったら、いつまでもズルズルと締め切れなくて、貸借対照表損益計算書の暫定版が10営業日までにでき上がれば上等ってな感じだったので、日程的には4分の1に短縮しなくては、とても実現不可能なんだもの。
 
 というのも、月が明けてから、「先月は何やってたっけ?」ってな調子で売上げ報告やら仕入れ報告がボツボツ上がってきて、それから3日くらいかかってようやく売り上げデータや仕入れデータがそろい、やっと粗利益が確定するのが7営業日くらいな感じ。
 
 その間に、経費計上や資産の取得や除却などの異動情報などを並行して処理して財務状況を確定させ、その後、引当金の計算や税金の計算を経て、10日目にようやく完成していたのだ。
 
 
 
 今まで10日かかっていたものを2日半で終える。
 
 
 
 これって、すっごい大変なことだって思える、のはしょうがない。なるほど、見かけ上はそのとおりなんだもの。
 
 でもね、仕事の絶対量が増えたってワケではないのだね。売上げの件数や仕入れの件数が増えているワケではない。経費も同様。数のうえでは以前と変わらないのだ。なので、以前と変わらぬ数の処理の、完了タイミングを早くすればハードルをクリアできるはず。
 
 
 
 つまり、寄せて、上げる、ってこと。
 
 
 
 完了タイミングを早くするイチバンの近道は、スタートのタイミングを早めることだ。1日早く終えたければ1日早く始めればいい。2日早く終えたければ2日早く始めればいい。いつまでも手元に溜めておかないで、売上げや仕入れの事実が発生したら、とっとと売上げ伝票や仕入れ伝票を起票してくれればそれでいい。
 
 次に、流れを堰き止めないように、どんどん次の工程の担当者に書類を回すことだ。受け付けた書類を溜めておいて、たとえば100枚全部そろってから、100枚全部をまとめてイッキに片づけていた(処理担当者にとっては、そうした方が効率がよいと思えたらしい)のを、20枚くらいずつの小ロットに分けて処理したものを次の工程に回せばいい。
 
 そうすることで、処理待ちや処理後の次工程への回付待ちなどの「遊んでいる書類」を減らすことができるし、同時並行処理が時間短縮にもなる。(←伸ばしていた伸縮アンテナを縮める様子をイメージすれば分かりやすいだろう。長さは短くなっても重さは変わらない)
 
 
 
 溜めてないで、すぐに出してしまおう、ってこと。
 
 
 
 というような意志をもち、それを会社全体の隅々まで万遍なく行き届かせられるような啓蒙活動に年末のほとんど全部を費やした。年始以降もこれを徹底させるのが、おそらく私の主たる仕事になるだろう。ということで、年末も年始も、あんまりカンケーなかった感じ。ただの4連休でした。
 
 年賀状? そんなもん、パスだ。