春はウグイス♪
ウチのすぐ近くでウグイスの鳴き声がした。今週から始まった期末テストのために少々早めに家を出る娘を玄関まで妻とふたりで見送ったときのことだ。
ホ〜〜ホケキョ♪
「今、ウグイス鳴いてなかった?」
「あなたも聞こえてた?」
「あれ?って思ってたとこ」
ホ〜〜ホケキョ♪
「鳴いてる、鳴いてる」
「近いよね」
「どこで鳴いてるんだろうね」
ホ〜〜ホケキョ♪
ウチの前の道を駅に向かって歩いていたオジサンが立ち止まって周りをキョロキョロと見回していた。
「ウグイスを探してるんじゃない?」
「かもしれないね」
「すぐそばで聞こえたもんね」
「口笛で呼んでみようか?」
「よしなさいよ」
私は口笛でウグイスの鳴き真似を吹ける。自分でいうのも何だが、けっこう巧い(と思っている)。以前に口笛で泣き真似をしてホンモノのウグイスと会話?したこともあるくらいだ。お互いに意志が通じていたかどうかは別として。
春はすぐそこだ。
ウチから駅までの距離は歩いて10分ほどだ。今朝、駅に向かって歩いている道ばたに、オーサカ名物「いか焼き」が落ちていた。
そんなワケねーだろ(笑)と、近くに寄ってよく見たら、それは押し潰されてペシャンコになったまま路上に放置されているヒキガエルの死骸だった。
自分が歩いている側の路肩だけでも少なくとも3つはあって、ナマ乾きのスルメっぽいスメルを放っていた。もしかしたら、道の反対側にもまだいくつか落ちていたのかもしれない。
一昨日、昨日と続いた暖かさが招いた悲劇だ。それまで冬眠していた泥の中から這いずり出してきたのはいいが、運悪く通りかかったクルマにでも轢き潰されてしまったのだろう。ぐえ……。
春はすぐそこだ。